4コマ漫画エッセイ




そして朝は、
「まーまー」という声で目が覚めましたよ!

いやあ、今回ばかりは、
わたくしパパスは感じやすい男です。
なんだか気持ち悪いですけど、
感じやすい男です。

ずっと「まーまー」が口ぐせで、
実はもうママスのことを意識して、
「まーまー」と言えるようになっていたちょーさん。
わたくしパパスは年甲斐もないヒガミのあまり、
そのことを書きませんでした。

が!
昨日の夜、
寝言ながらも、
「パ・・・パ・・・」 と言ったのです!
その声を聴いた瞬間、
言葉にできない感情があふれて、
おそらく初めて自分の子どもに、
呼んでもらえたような気がして、
寝つきかけていたのもあり天井がぐるぐる回って(笑)、
本当に癒されて夜の底におちてゆきました。

厳密に言えば、
ちゃんと僕のことをさして、
「パパ」と言ったんじゃないかもしれません。
(寝言だし、三回言ったし)
でも、
寝言でも、
ちょっと勝手なフライングでも、
ちょーさんに呼んでもらえたことが、
ほんとうに嬉しかったのです。

眠たかったのも手伝って、
あの瞬間はきっと、
めちゃくちゃ美化された想念のように、
僕の記憶の中でずっと残っていくのでしょう。
おじいさんになっても、ずっと。
    
アホパパスは昨日、
夜の底におちてゆくという錯覚を体験し、
アホどころか、
ただの幸せな、
へんなおっさんになったのでした。

(2011.10.13 UP)


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